猫の診療について

ねこちゃんの健康管理、ワクチン、健康管理スケジュールなどをご案内します。

はじめてお家に来たとき

ついかまい過ぎてしまいますが、新しい環境に慣れるまで愛情を持って、なるべく静かな環境で過ごさせて下さい。

混合ワクチンはお家に来て落ち着いた後、1週間以上たってからの方が良いでしょう。この間に健康チェックや検便をしてお腹に寄生虫がいないかどうか調べましょう。
ノミが寄生していたらノミの駆除もしましょう。
2ヶ月頃: 第1回*混合ワクチン接種と検便

3ヶ月頃: 第2回*混合ワクチン接種と検便
*接種開始時期により接種回数は異なります。

6ヶ月頃: この頃から雄の去勢手術、雌の避妊手術が可能です。

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~生まれてから~

ノミ、ダニの予防: ノミは冬でも室内の中で繁殖します。
とくに外出自由の猫ちゃんは、年間を通してノミ、ダニ対策をおすすめします。
特に真ダニは、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)ウイルスを媒介し、人を含む動物に感染します。

歯石の予防: 歯石は歯周病のもとで、高齢とともに歯がなくなったり、あごの骨まで溶けてしまうこともあります。
食事管理、歯みがき、歯石防止ジェルなどで、ある程度予防できますが、ひどい場合全身麻酔下で歯石除去が必要です。

フィラリア予防: 犬より確立は低いですが、猫ちゃんもフィラリアに感染します。
犬より確率は低いですが、ネコちゃんもフィラリアに感染します。フィラリアに感染した猫ちゃんは、重篤な症状を引き起こすだけではなく、突然死の原因にもなります。
猫ちゃんもフィラリア予防をおすすめします。

7~8歳以上

定期検診: この頃から老齢期に入りますので、1年に1回の定期検診をおすすめします。
健康チェックのほか、必要に応じて血液検査、尿検査、レントゲン検査、超音波検査、心電図検査などのキャット.ドックがあります。
健康時の血液検査の数値を知っておくのも重要ですし、病気の早期発見につながります。

食事: シニア用に変えましょう。

当院でのワクチン接種について

当院では、ワクチン接種で来院した猫ちゃんのうんちの検査を実施しております。
特に仔猫はお母さんからお腹の寄生虫をもらってくることがあります。
大人でもお腹に虫が感染している場合があります。

健康診断も兼ねていますので、ワクチン接種時には親指の頭ぐらいのうんちを持ってきて下さい(前日のものでも可)。
うんちの検査は10~15分位時間がかかりますので、お持ち下さった方は受付時に提出して下さい。

~当院でのワクチン接種の流れは~

● まず元気食欲、排便排尿の状態など、家での健康状態を問診します。
● 次にお尻から体温計で熱を計り、聴診器で心臓の音、肺の音に異常がないか検査します。
● そして猫ちゃんの体を触って異常がないか診察します。
● 検便でも異常がなければワクチンを接種します。
またワクチンの副作用、接種後の注意事項も説明します。

動物は言葉がしゃべれないため、体の不快感を普段とは違う行動で表現する場合もあります。
この様なちょっとした変化は、毎日一緒に生活している飼い主さんでしかわかりません。

“最近うちの子おもしろいかっこうするの”
とかちょっと変だな、少し変わったかな、
この位だいじょうぶかな、
日頃疑問に思っていた事がありましたら、
どんなことでも獣医師にお話し下さい。
また、食事、しつけ、歯石などについても
ワクチン接種のこの機会にご遠慮なくご相談ください。

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ワクチンについて

1.ワクチンってな~に?

~伝染病を防ぐにはワクチン接種を!~
ワクチンは、感染症の原因となるウイルスや細菌の毒性を弱めたり、また毒素を無くしたもので、これを注射することによりその病原体に対するに免疫を作ります。
ワクチン接種で予防できる病気には、感染すると重い症状を現したり、命にかかわる恐ろしい病気もあります。
ワクチンを接種することにより、万が一感染しても病気が発症しないように、または発症しても軽症で済むように体を守ってくれるものです。

2.ワクチンの接種時期

~いつ注射するの?~
生まれたばかりの仔猫は、母親の初乳を飲むことによって、病気に対する抵抗力をつけます。これを移行抗体と言います。
しかし移行抗体は数週間から数ヶ月で消えてしまい、その時期は個体差があり、病気の種類によっても様々です。
また、移行抗体が残っている時期にワクチンを接種しても、十分な免疫をつけることが出来ない場合があります。
ワクチンは数社のメーカーから販売されてあり、それぞれの特性があります。
そのためワクチン接種開始時期、接種回数は多少異なります。動物病院によって扱っているワクチンメーカーが違いますので、接種開始時期は動物病院に問い合わせて確認してください。

3.ワクチンの副作用

~ワクチン接種後の注意事項~
ワクチン接種後約15分以内に突然のけいれん発作をおこすアナフィラキシーショク反応があります。
また、接種後2~3時間以内には顔面が腫れたり蕁麻疹があらわれるアレルギー反応があります。
その他に、一過性の発熱、元気、食欲の減退、下痢、嘔吐、注射部位の軽度の腫脹、硬結があります。
これらの副作用がでる確立は、1万頭に1頭ぐらいの割合です。
ワクチン接種後は、なるべく安静に努め、シャンプーも2,3日は控えてください。
上記の副作用の症状が見られたり、何か変と感じたらワクチンを接種した動物病院に連絡して下さい。

アレルギー反応が万が一起こった場合に対応するため、
接種時間は、午前中の診察時間内または、
午後はなるべく早い時間にワクチンを接種すると同時に、
接種後2時間ぐらい家庭で様子を観察できる日に
ご来院するようおすすめします。

4.ワクチンの種類は?

残念ながら全ての病気にワクチンがあるわけではありません。
猫では3種類から5種類の混合注射があります。
これらのワクチンの組み合わせは、製造メーカーによって多少異なります。
何種混合を接種するかは、年齢、生活環境、地域性、その他により変わってきますのでよくご相談のうえ最も適したワクチンの接種をお勧めします。

猫のワクチン(当院で接種可能なワクチン) 

★3種混合ワクチン
猫汎白血球減少症(猫伝染性腸炎)
猫カリシウイルス感染症
猫ウイルス性鼻気管炎

★4種混合ワクチン
猫汎白血球減少症(猫伝染性腸炎)
猫カリシウイルス感染症
猫ウイルス性鼻気管炎
猫白血病ウイルス感染症
※猫白血病のワクチンの含まれる混合ワクチンは接種前に血液検査を行い、感染していないことを確認してから接種可能になります。

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